Magnuセミオーダー② "Kさん仕様"に仕立て直し
TOKIO tote トキオトートとKEG pouch class
ケツグポーチクラス セット!
マヌーの中で一番容量があるTOKIOトートとそのインナーバッグとしてデザインしたケツグポーチ
久しぶりに、バイオレットでの、セミオーダーをいただきました。(KM-160と447)
お客様様は、東京都のK様。
既に、Magnuの商品をいくつかご購入されていて、マヌーのことは良く知っていただいておりました。
Kさんは、航空会社に勤務されています。人の命を預かるお仕事なので、緊張が途切れないとのことです。
オフタイムは、自由でリラックスしていたい…。そんなKさんの個人的な日常のお話を渋谷アトリエで伺いながら、オーダーの内容を決めていきました。
TOKIOtoteの既存仕様からの変更点は、3点。
①ハンドルを少しだけ長くする。
大柄な方なので、方掛けがタイトでした。少しの調整で使いやすくなりました。
②胴体部分に芯を貼る。
コクピットの脇に置いて、片手で資料を取り出す…ということなので、片手アクションが楽になる様に胴体に芯を貼ることにしました。
③両開きファスナー付きの天フタをくつけ加える。
仕事中はフタがあって欲しい…オフの時は、開けっ放しで使いたい!
片手で開けやすい用に両開きのファスナーにし、そのおかげで、フルオープンにした時にファスナーの開口が広く取れました。
人命を預かる緊張感
オンとオフの気持ちの差が大きい、作り手としては、悩ましいご要望でしたが、
Kさんの仕事に対する姿勢が感じられて、何とかしなければ… と熱くなりました。
オンには凛々しく、オフはその人らしく…
いくつかのアイデア提示して、それを2人でシュミレーションしながら、"Kさん仕様"を導き出していきました。
皆さんに使って頂く量産品の(既製品の)デザインや仕様は、
使いやすさという事に置いて、どうしても平均的な判断になってしまいます。
セミオーダーは、Magnuのデザインや型を大幅に変更しないで、お客様の個人的な要望にお応えする個人オーダーです。
お客様のご要望をお聞きして、お客様仕様に"仕立て直す"感じです。私としては、意外と面白い時間でした。
今回の"Kさんらしい"選択の中で、一番時間をかけたのは、カラー決めでした。
仕事とプライベートの両党使いができるTOKIOトート。
男性がお求めになる時、ブラックかネイビーになることが多いのですが、今回お勧めしたのは"バイオレット"。
無難なブラック、少し色気を出してネイビー…
Kさんにとって、バイオレットは想定外だったと思います。
日本語で言うと紫色…
言葉にすると抵抗がありますが、ペリンガー社のバイオレットは、色気を抑えて、落ち着きのある上質な"紫"に仕上がっています。また、太陽光、照明など場所により感じ方が変わり、夕方見ると焦茶に見えたりする、神秘的な色でもあります。
メンズのスタイリングとして見た時に、ウールのスーツとの相性が良いと感じています。これは私自身も不思議に思っています。
バイオレットのTOKIOトートを持って見て、違和感を感じなければ、お勧めしているカラーです。
難易度は高いですが、
この色を選んだセンスと勇気、
大人の男の知性と色気
高感度…上がると思っています。
この色はKさんの味方になるのでは⁈と感じて勧めました。
そうは言っても、
お持ちのワードローブとの相性もあるし、光の具合で色味が変わるので、小さな革の端切れを渡して考えてもらう事にしました。
カラーを決めるのに一週間ほど要しました。
オーダーされてから完成まで、2ヶ月ほどお時間を頂きます。今回はコロナ禍で、工場内も人が少なく少し時間がかかりました。
画像は、渋谷アトリエに商品を引き渡しの時に撮影させて頂きました。
Magnuが、
お客様の良き相棒になれる様に…願っています。